海中林とも呼ばれ、地上の森林と同じように、海を綺麗にし、多種多様な生物の生息基盤として重要な役割を果たす藻場。
弊社では、磯焼け対策として、三重県南伊勢町種苗センターと共同で藻場造成研究事業を行っております。
※磯焼けとは、様々な環境の変化から、沿岸付近に生息する海藻の多くが死滅し、それに伴ってアワビなどの水棲生物が減少、漁業に大きな打撃を与える現象です。
藻場造成研究から事業化へ
2009年
藻場造成研究をスタート
磯焼け対策と、海中に設置された海岸の藻礁ブロック等既存施設の有効活用のために、三重県南伊勢町種苗センターと共同で藻場造成研究をスタート。
種苗生産
地元の要望を考慮し、藻礁設置箇所(水深や光量)で繁茂可能な藻種を選択し方法を検討、
本事業ではアラメ(サガラメ)種苗を南伊勢町南勢種苗センターにて生産。
種苗育成
地元漁協組合員とともに、種苗プレート(自然に帰る材料:木片・種糸)を作成し南伊勢町南勢種苗センター内で育成を実施。
中間育成
湾内の筏において、葉長10cm程度まで中間育成を実施。
藻礁ブロックへの移植
入手が容易な市販品を利用し、波浪等で破損や流出しない方法により移植を実施。
モニタリング・防除ネットによる保護
食害による減耗を防止するため、防除ネットの取り付けを実施。同時に食害生物(特に貝類やウニ類)の除去を実施。
2010年
移植後1年経過時状況
付着器が藻礁に固着し、遊走子の放出が可能な状態まで成育。
2014年
2014年 事業化
2009年から2013年まで、種苗生産・育苗や移植手法の確立を実施し、2014年には三重県南伊勢町で事業化となり、多面的水産機能事業として、移植業務およびモニタリングを担当し地元漁業組合および南勢種苗センターと協業で藻場造成を実施。
現在
核藻場を造成し、集中的な管理を実施。移植個体から次世代生産が行われ、アラメ場の回復、拡大が期待できる状態。
現在、核藻場を形成し、移植を実施しない方法による核藻場形成方法等について調査研究を実施しております。